国語を得意に! 〈日比谷・西・戸山・青山・国立・立川・八王子東〉合格のために

進学指導重点校の国語で合格点をとるコツを教えます。

国語を得意にするためのトレーニング第2回「『問う力』を身につけよう」②

前回の続きになります。

まだご覧になっていない人は、まずこちらをご覧ください。

苦手な国語を克服するためのトレーニング① - 苦手な国語を克服して、都立日比谷・西・戸山・青山・国立・立川・八王子東高校(進学指導重点校)に合格しよう!

 

では、「精神分析家の仕事」と同じように「分裂に彩られている」「仕事」とは何だと思いますか? という問いの答えです。

 

ヒント1 「(   )家」という仕事

ヒント2「圧倒的な孤独」

 

答え 落語家

 

なぜ、そうなるのかは是非考えてみてください。

 

 

それでは、前回の続きに入ります。

前回お伝えしたのは、以下の内容でした。

 

精神分析家の仕事も実は分裂に彩られている。」

この一文を読んで、情報を増やすための「問いかけ」を考えること。

これが課題でした。

 

前回は「も」に着目して、「何と何とがどう同じか」という問いかけをすることが大事だということを学びました。

 

今日はもう一つの着眼点を示します。

 

それは「実は」です。

では、「実は」に着目することでわかることは何でしょうか。

 

そのために、例文で考えてみましょう。

「実はすべて作り話だったんだ」という文をみてください。

 

これまであたかも事実のように話してきたけど、という内容がわかりますよね。

つまり、「実は」で述べられた内容と反対の内容が意識されていたということがわかるのです。

 

さあ、これをふまえてもとの文にもどりましょう。

精神分析家の仕事も実は分裂に彩られている」という文の「実は」に着目することで、増える情報は何でしょうか。

 

いきますよ。

分裂に彩られているとは思われない精神分析家の仕事も実は分裂に彩られている。

 

これに「も」で得た情報を加えます。

すると、

精神分析家の仕事も実は分裂に彩られている」という文が、

「分裂に彩られているとは思われない精神分析家の仕事も落語家の仕事と同様に分裂に彩られている」と読み取ることができます。

 

いかがでしょうか。

もとの一文が、結構ふくらみましたよね。

 

国語を苦手な生徒は、文をそのまま受け取りがちなんですね。

大切なことは、情報を増やすことです。

そのために、

 

この一文からわかることはないか?

・「も」って書いてあるから、他にも「分裂に彩られている」「仕事」があるんだな。それは何だろう?

・「実は分裂に彩られている」って書いてあるから、普通だったら「分裂に彩られている」って思わないかもしれないけど、という内容が隠されているな。

こんな感じです。

 

これができるようになるだけで、世界は変わりますよ。

ただ字が並んでいた世界が、たくさんの情報をもった世界になります。

次回のブログでは、問いかけの基本をさらにお伝えしますね。

 

なお、国語が得意な人は、次の問いを心がけてみてください。

この一文でわからないことはなにか? 知りたいことはないか?

・「落語家」が「分裂に彩られている」ってどういうことだろう?

・「精神分析家」はなぜ「分裂に彩られている」とは普通思われないんだろう?

・「精神分析家の仕事」が「分裂に彩られている」ってどういうことだろう?

基本的な情報を得たあとで、こんなふうに問いかけて本文を振り返ったり、読み進めたりします。この問いかけを行いながら文章を読んでいくと、難問を解くことも容易になります。是非、チャレンジを。