国語の成績を上げるために(復習の実践例も示しました)
国語の成績を上げるために。
1)語彙を増やす。
文章を読むにも、思考をするにも、われわれは言葉を使います。
ですから、使える言葉の数が多いということはたいへん重要になります。
そのために、
①漢字の勉強
・熟語の意味
・漢字それぞれの訓読みをつかむ
・同じ漢字の他の熟語も見ておく
すでに、このブログで示したのですが、漢字をできるようにすることは合格に直結しますので是非がんばってください。
②自分の興味のある分野の本を読む
中学生であれば、このブログをわざわざ読んでいる時点で大丈夫です(笑)。
中学生のお子様をお持ちの保護者様の場合は、「うちの子は本も読まないし」なんて嘆く必要はありません。今時、本を読まないなんて普通です。だから、興味のある分野を深掘りさせるのがいいんです。活字にふれるのが普通になるといいですね。
※語彙はあった方がいいですが、苦手を克服する程度であれば、それほど重要ではありません。自分の持っている範囲の言葉をしっかりと意識して読む練習をすれば十分です。
2)「復習ノート」を作る。
①設問文をすべて書く。選択肢はまだ書きません。
・設問からわかることを書く。
例)「精神分析家の仕事も」の「も」を⭕️で囲んで、「何と同じなの?」とメモをする。
例)「どういうことか」に線を引いて、「傍線部を言い換える」「要素それぞれの言い換え」などとメモする。
・設問の条件に線を引いて目立たせる。
②解答までの流れをまとめる。
「解答まで」という言葉には、「⚪︎⚪︎から」という言葉が隠されています。
この場合は2通りあります。
1 傍線部から解答までの流れ
2 文章の始め(段落の始め)から解答までの流れ
③答えを書く。
選択肢の場合は、正解と自分の間違えたものの2つを書き、両者の違いをメモしておくとよいですよ。
では、②の「解答までの流れ」の実例を示します。
1の設問からの流れで書いてみます。
以前のブログで触れた箇所を使って書きますので、こちらもご覧ください。
「復習ノート」記述例①
〈ポイント整理パターン〉
「精神分析家」と「落語家」が並立。「も」への注目が大事!
では、どう同じなのか?
「落語家」
a「演じている自分」、それを「見る自分」の分裂
b 根多を演じているときに、複数の登場人物を演じ分けている
これをふまえて、精神分析家をとらえる。
「精神分析家」
b 患者の自己の複数の部分に自分もなる
a 患者の世界を、分析家自身の視点から眺める
このa・bが対応している。
「精神分析家」のa・bをふまえて答えを書く。
〈記述パターン〉
「精神分析家の仕事も」とあるので、前段楽に書かれていた「落語家」と並立であることを意識する。つまり、「精神分析家の仕事」と「落語家」の仕事は、どちらも「分裂に彩られている」のだ。よって、両者の共通点を意識して考える。そのため、まず「落語家」の「分裂」について調べる。
すると、「『演じている自分』とそれを『見る自分』の分裂」と「根多に登場する人物たち」が落語家の内部で「たがいの意図を知らない」「自律的」な「複数の自己」として「分裂」していることがわかる。
「精神分析家」もこれと同じように「分裂」していることをふまえて、読み進める。すると、「分析家は患者の自己の複数の部分に同時になってしまい、その自己は分裂する」という箇所に気付ける。これは落語家が「根多」をやっているときの「登場人物」という「複数の自己」に「分裂」していることと重なる。これだけでは、「演じている自分」と「見る自分」の話がないので、さらに読み進める。次の段落に「分析家」は「分析家自身の視点から自体を眺め、そうした患者の世界を理解する」とある。これにより、分裂の2つのあり方が確認された。あとは、この2点をふまえて答える。
本当は「実は」と「彩られている」にも触れる必要があるのですが、今回は省略しました。
以上です。
最初は、「ポイント整理パターン」で始める方がやりやすいと思います。
慣れたところで「記述パターン」に切り替えて、記述力も養いましょう。
それにも慣れたら「ポイント整理パターン」を使いつつ、自分の間違えた箇所を明確にする復習をするとよいでしょう。